介護施設で働く介護士にとって、利用者である高齢者や認知症の方とのコミュニケーションは必要不可欠だ。どんな会話をすればうまくコミュニケーションをはかれるか、悩んでいる介護士も多いだろう。ここでは高齢者や認知症の方と会話する際に楽しんでもらえる話題の具体例について紹介していきたい。
まずどんな人でも共通して会話が盛り上がりやすいのは、相手の生まれ故郷や子供時代の思い出話だ。過去の思い出は楽しかった記憶が強く残っていることが多いため、相手も笑顔で話してくれるだろう。当時流行っていたものを聞くのも良い。
性別によって盛り上がる話題もある。男性なら若いころの仕事について聞きだしてみるのが良いだろう。人生の長い時間を占めている仕事の話は、認知症の方でも頭に強く残っている例が多い。女性なら育児の話題がおすすめだ。人生の先輩として、子育てをする上で参考になるアドバイスが聞けるかもしれない。子供や孫がいる方なら、楽しい話題になるだろう。
もし相手との会話に詰まってしまい、話題に困ったら当たり障りのない天気や最近のニュース、季節柄の事項から会話を始めてみるのもいいだろう。施設の周りにきれいな花が咲いた、という会話だけでも意外と盛り上がるものだ。利用者の心を開いて貰えるようにするには、まず自ら会話の引き出しを増やすことが大切である。仕事の一環と思うのではなく、コミュニケーションを楽しむ気持ちを忘れないようにすれば、利用者との会話も弾むだろう。